577話:彼女とは違う

「スティーブンスさん、助けたくないわけじゃありません。あなた以外で、ここで何が懸かっているかをいちばん分かっているのは私です。もしこれを救える手立てが少しでもあるなら、誰よりも私がやりたい――でも、もう私にできることがないんです!」

ライナは眉をひそめ、ふう、と息を吐いた。

それから当時おかしいと感じた点を、彼女はアクセルにひとつ残らず説明していった。

「たぶん私は、反応が間に合ったから逃げ切れただけです。そうじゃなかったら、私も捕まってました。ゾーイのことは――警告はしました。でも正直、もう手遅れだって分かってた。戻った瞬間に、掴まれたはずです」

ライナは、ゾーイが愚かだったと思わず...

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